2025年9月19日(金)、株式会社アンクスは本社イベントスペースにて、現代美術家・大岡弘晃氏をお招きし、ライブペイントイベントを開催いたしました。
当日は、社員が制作の様子を間近で見守る形式で行われ、大岡氏の代名詞とも言える「赤ちゃん色の光」シリーズの技法を取り入れた新作が、ライブ形式で描き上げられました。

点が「動き出す」瞬間に立ち会う
ライブペイントでは、白いキャンバスに無数の色点が置かれ、それらが大岡氏の手によって「撫でるように」動かされていく過程が披露されました。
色と点が集まり、やがて画面全体に緩やかな流れが生まれる様子は、あたかも“命が宿る瞬間”を見守るかのような体験となりました。
「色は命」──作品に込められた思想
本イベントで描かれたのは、大岡氏が一貫して取り組むテーマである「色は命」を象徴する作品です。
氏は制作にあたり、「一つひとつの色は、それ自体が命のように独立して存在し、それらが集まり、動き、重なって画面が成り立つ」と語ります。
また、点描のうえに重ねられた金彩が光を拾い、鑑賞者の動きに合わせて表情を変えることで、静止した絵画でありながら動的な印象を生み出す技法が紹介されました。

「完成させる」ではなく、「生まれたものを祝福する」
イベント中、印象的だったのは「予定どおりに仕上がる必要はない」「生まれたものを祝福することが大切」という大岡氏の言葉でした。
作品が途中で変化することや、想定外の表現が現れることも、創作における重要な要素と捉え、完成よりもプロセスそのものを肯定する制作姿勢は、私たちの日々の業務にも通じるものがあると感じられました。
色を選ぶ基準は、「空気」と「感覚」
技法に関する質疑応答では、色の選び方について「空港に降り立ったときの空気の重さや湿度、匂いが基準になる」との回答がありました。
五感を頼りに色を決定するという独自の方法論は、アーティストの感覚の鋭さを垣間見る一幕となりました。

アーティストプロフィール
大岡 弘晃(おおおか・ひろあき)氏
宮崎県出身。2009年に初個展を開催。影を用いたインスタレーション作品を経て、2015年より絵画発表を本格化。「赤ちゃん色の光」シリーズを代表作とし、点描と撫でによる色の流動性、金彩による光の層を重ねた表現を特徴とする。国内外で滞在制作・展示を多数展開中。
公式HPはこちら
https://www.hiroaki-ooka.com/about-8

【本件に関するお問い合わせ】
株式会社アンクス
広報担当:青山
TEL:099-213-9511
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